Q&A
過払い金返還請求を行うとローンが組めなくなるのですか?
1 ローンが組めなくなる仕組み
前提として、ローンが組めなくなる仕組みからご説明いたします。
ローンを組む等の情報は、信用情報機関に登録されています。
細かいところだと、携帯電話の分割払い等の情報も登録されています。
ただ、当然ながら携帯電話の分割払いをしているからローンの審査が通らない、等ということは通常ありません。
審査に影響が出るのは、事故情報が登録される場合です。
具体例としては、数か月以上の滞納や、破産、債務整理等です。
この事故情報が登録されるというのは、要するに「当初の契約通りの返済が期待できない」という判断材料にされてしまいます。
その結果、住宅ローンの審査などが通らなくなります。
2 過払い金返還請求と信用情報
では、過払い金返還請求を行うと信用情報に影響がでるのか、というと、これは場合分けされるものになります。
信用情報に影響が出る可能性があるのは、債務が残っている場合に過払い金返還請求を始めた場合です。
ご利用内容にかかわらず、支払が残っている場合は注意が必要です。
過払い金はキャッシング利用(いわゆる借金)の場合のみ発生するものですので、ショッピング利用分については、過払い金は発生しません。
その結果、「ショッピング分については何もせず、キャッシング分だけ請求してほしい」といったお話を伺うことがあるのですが、過払い金の請求は、会社単位で行うことになりますので、ショッピング分も対象とせざるを得ないことが通常です。
そして、キャッシング分の返済が残っている場合だけでなく、ショッピング分の支払いが残っている状態で弁護士が介入する場合も、債務整理という区分で事故情報が登録されてしまう場合があります。
言い換えれば、完済後、カード利用もない状態で過払い金返還請求を行う場合には、信用情報に影響は出ませんので、その後のローンの審査には基本的に影響がないということになります。
過払い金返還請求をした、という事実が信用情報機関に登録されない以上、過払い金返還請求をしたか否かという事実は審査に影響を与えませんので、あとはローンを組むにあたっての金額や収入、資産等の条件を満たしていれば、ローンを組むことができます。
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