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過払い金について裁判をした場合にかかる期間
1 過払い金の請求は裁判になることも多い
過払い金の請求は裁判手続で解決することが多いです。
これは裁判にしなければ解決できないというよりも、裁判にした方が有利になることが多いからという側面の方が強いです。
過払い金の請求を弁護士に依頼すると、まず引き直し計算という計算を行い、請求する側にとって最大限有利な金額を算出します。
これには過払い金の元金だけでなく、現在に至るまでの利息も含まれます。
この金額をもって貸金業者に返還を求めるわけですが、貸金業者がすんなりと請求を受け入れることはほぼないといっていいです。
時効などの争点がなかったとしても、多くの場合は過払い金の元金の7割や8割といった金額で示談できないかという提案がされます。
交渉を重ねることで多少金額を上乗せできることもありますが、過払い元金満額や利息にも踏み込んだ金額で解決するとなると、基本的には裁判手続に移ることになるのです。
2 裁判に要する期間
過払い金の裁判に対するスタンスが貸金業者によっても異なるため一概に言うことは難しいです。
裁判前と比べて裁判後に貸金業者から示される和解案は金額が上がっていることが多いです。
そのため、裁判を起こした後第1回期日を待たずして和解するケースもしばしばあります。
他方で、裁判後もなかなか金額で折り合いがつかないと数回期日を重ねて裁判官から和解案が出されることが通常です。
期日は1か月に1度程度のペースで開かれることが多いので、訴え提起後裁判官から和解案が示されるまでには半年程度以上かかることもあります。
最後まで和解が成立しない場合には判決が出されることになり、訴え提起から数えて1年程度の期間を見る必要があります。
3 和解後すぐに支払われるわけではない
裁判にした場合でも和解で解決することは多いです。
ここで注意する必要があるのは、和解したとしてもすぐに過払い金が支払われるわけではない点です。
おおむね和解後3~4か月後に支払うという内容で和解することになりますので、近々資金が必要になる事情がある場合には、返金のタイミングも含めて弁護士と方針をよく相談する必要があります。
自動車ローンと過払い金 過払い金について和解をする場合の相場