お役立ち情報
自動車ローンと過払い金
1 自動車ローンと過払い金の関係性
過払い金というのは、文字通り払い過ぎたお金のことです。
自動車ローンとの関係で、過払い金がどのように関係することになるかについてご説明いたします。
2 通常自動車ローンそれ自体から過払い金が発生することはない
上記1のとおり、過払い金は払い過ぎたお金です。
過払い金発生の前提としては、利息制限法を超える利率での取引がかかわってきます。
利息制限法における上限利率は、10万円未満の場合20%、10万円以上100万円未満の場合18%、100万円以上の場合15%とされています。
これに対し、自動車ローンの利率は、高くても8%程度のようです。
そのため、自動車ローンで過払い金が発生するようなことはほとんど想定されないと言ってよいと思います。
3 過払い金返還請求をすることと自動車ローンを組むこととの関係
自動車ローンと過払い金との関係で次に気になる点としては、過払い金返還請求をすることで自動車ローンが組めなくなってしまうのではないか、という問題になるのではないかと思います。
この点については、いくつかの可能性が出てくるといえます。
まず、残債務が残っている状態で過払い金の請求をする場合です。
残債務が残っている場合でも、計算し直すと債務額が減ったり、むしろ返還を求められるようになったりという場合があります。
しかし、残債務がある状態で弁護士等が依頼を受けて過払い金の請求をする場合、一時的にせよ信用情報に事故情報が載る(いわゆるブラックリストに載る)ことになります。
これにより、自動車ローンの審査が通らなくなってしまう場合が考えられます。
これに対し、借金の返済が終わっている状態での過払い金返還請求については、現在は信用情報に影響が出ることはない運用となっていますので、基本的に自動車ローンの審査には影響は出ないといえます。
ただ、過払い金返還請求をしている相手方の貸金業者との関係で自動車ローンを組もうとする場合には、過払い金返還請求をしていることを理由に審査が通らない場合が考えられます。
この場合、別の銀行や貸金業者で自動車ローンを組めばよいだけですが、一応注意が必要な点ということができます。
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